安泰科によれば、2013年2月19日、中国工業情報化部は、「非鉄金属産業省エネ・排出削減に関する指導意見」を発表した。 同「意見」では、2015年末までに、非鉄金属産業の工業付加価値あたりのエネルギー損失率を、2010年比で18%前後引き下げるよう求めている。標準炭換算で750万tの資源を節約するほか、二酸化硫黄の排出量を10%削減すること、汚染物の排出量及び排出濃度で国家関連基準を達成し、国内の非鉄金属製錬製品の総合エネルギー消費の目標も世界最新基準に達するよう指示した。 第12次五ヵ年計画期間中に、老朽設備生産能力の削減目標は、電解アルミニウム90万t、銅(再生銅が含まれる)製錬80万t、鉛(再生鉛が含まれる)製錬130万t、亜鉛(再生亜鉛が含まれる)製錬65万tである。 同「意見」では、2015年までに再生非鉄金属の生産量を1,200万tとし、そのうち再生銅、再生アルミニウム、再生鉛の占める割合を当年度の銅、アルミニウム、鉛生産量の40%、30%、40%とする。また、いくつかの再生非鉄金属の重点地域を構築し、その生産能力を国内の再生非鉄金属生産の80%以上とする。 同「意見」では、重金属の汚染対策を強化し、実用情報技術の活用推進などの業務も展開することを明確にしている。また中国工業情報化部は、「通信産業省エネ・排出削減に関する指導意見」も発表した。 また、これを各非鉄金属種ごとに目標として以下のように示した。( )が2010年の実績と2015年の目標値で、(-)は値なし。
・ 電解アルミニウム
電解直流電力消費(単位;kWh/t) 2010年(13,103) 2015年(12,500以下) 地金あたり総合交流電力消費(単位;kWh/t) 2010年(13,964) 2015年(13,300以下) 陽極効応係数(訳語不明・原文のママ)(単位;回/日・槽) 2010年(0.15) 2015年(0.03以下) ふっ化物排出(単位;kg/アルミt) 2010年(1) 2015年(0.6以下)
・ アルミナ
アルミナ総合エネルギー消費(単位;kg標準炭/t) 2010年(590) 2015年(550以下) 赤泥総合利用率(単位;%) 2010年(4) 2015年(20以上)
・ 銅
銅製錬総合エネルギー消費(単位;kg標準炭/t) 2010年(398) 2015年(300) 水の循環利用率(単位;%) 2010年(-) 2015年(>95) 硫黄回収率(単位;%) 2010年(-) 2015年(>96)
・ 鉛
鉛製錬総合エネルギー消費(単位;kg標準炭/t) 2010年(421) 2015年(320) 水の循環利用率(単位;%) 2010年(-) 2015年(>95) 硫黄回収率(単位;%) 2010年(-) 2015年(>95)
・ 亜鉛
亜鉛電解総合エネルギー消費(単位;kg標準炭/t) 2010年(999) 2015年(900) 水の循環利用率(単位;%) 2010年(-) 2015年(>95) 硫黄回収率(単位;%) 2010年(-) 2015年(>96)
・ マグネシウム
Pidgeon process製錬総合エネルギー消費(単位;kg標準炭/t) 2010年(5,122) 2015年(4,000)
・ スポンジチタン
電力消費(単位;kWh/t) 2010年(-) 2015年(25,000以下) |