安泰科によれば、中国国家発展改革委員会は、「中国資源総合利用年度報告(2012)」(以下「年度報告」と略称)を公表した。2011年の中国の資源総合利用促進の主要成果及び展開事業を総括した中国初の資源総合利用年度報告書である。 「年度報告」は合計6章32節に分けられ、鉱物資源、産業廃棄物、農業・林業の廃棄物、リサイクル資源など四つの分野から中国の資源総合利用の推進状況及びその成果を紹介している。随伴共生鉱、尾鉱、フライアッシュ、石炭くず、工業副産物石膏、製錬スラグ、化学工業廃棄物、建築用ゴミ、廃棄路面材料、廃水、海洋及び水産物加工の廃棄物、鉄くず、非鉄金属のスクラップ、古紙、廃棄プラスチック、木くず、廃棄タイヤ、廃棄電子電気製品、生活用ゴミなど23種類の資源廃棄物の総合利用状況が含まれている。鉱物、電力、石炭、冶金、化学工業、建築材料、農業林業、軽工業、電子など数多くの分野に及んでいる。 鉱物資源総合利用分野では、中国国内で約1/3の随伴共生鉱物資源の総合開発を実現している。30種の鉄金属随伴共生資源のうち20種以上、45種の非鉄金属随伴共生資源のうち33種がそれぞれ総合利用を実現し、国内の随伴共生金属鉱物資源のうち約7割の総合利用が実現した。総合利用による金属量は国内金属総生産量の15%を占め、国内の35%の金、90%の銀、100%の白金族金属、75%の黄鉄鉱、50%以上のバナジウム、ビスマス、ガリウム、インジウム、ゲルマニウムなどのレアメタルが総合利用により生産されている。 産業廃棄物の総合利用分野では、フライアッシュ、石炭くず、工業副産物石膏などの大型固体廃棄物の年間利用量は15億tに達している。工業固体廃棄物の総合利用率は60%近くにのぼり、年間利用量は20億t近くに達する。国内フライアッシュ・石炭スラリーによる最大出力は2,800万kwで、石炭鉱石4,200万tの開発を削減したことになる。 リサイクル分野では、主要品目の再生資源回収総量は1.65億t、回収総額は5,763.9億元に達する。一部の都市で主要品目の再生資源回収率は70%に向上し、鉄くず、銅スクラップ、アルミニウムスクラップ、鉛スクラップの利用量はそれぞれ当年度の生産の13%、50%、23%と42%を占めている。国内でリサイクル回収事業を実施している企業は約10万社余り、各種回収拠点は30万ヵ所、従業員数は1,800万人である。 |