2013年12月26日付け地元報道によると、Seligdar社が、2013年にハバロフスク地方の2つの錫採鉱企業(Pravourmiyskoe社及びOlovyannaya Rudnaya Kompaniya社)の株式を取得したことを同社のセルゲイ・ルィジョフ会長が明らかにした。 ルイジョフ会長は「2014年には両社による錫精鉱生産量を900 tとし、2015年には年産1,600 t、年間取引高10億ルーブル以上を目指す。」と述べている。Seligdar社は、これら錫採鉱企業を完全な支配下に置き、ロシアの錫精鉱生産量を増加させ、精鉱処理もロシア企業(ノヴォシビルスク錫コンビナート)で行えるようにすることを目標としている。 ハバロフスク地方は、ロシア極東で錫採掘を続けている唯一の地域であり、錫精鉱生産量は2012年が152 t、2013年が約165 tであった。ソ連時代にはソ連全体で年間約2万tの錫が生産されていた。 Seligdar社は、2008年にSeligdar採金協同組合の資産をベースに設立され、現在ヤクーチア、アルタイ地方、ブリヤート、オレンブルグ州の8つの産金企業を統合している。同社の2013年の採金量は26%増の3,726㎏であった。現在の株主は、投資グループRusskie fondy(約40%)、経営陣(約30%)、国内外の投資家(約30%)となっている。 Pravourmiyskoe社は同名の鉱床をベースに設立され、2014年に設備更新、錫精鉱400 tの生産を予定している。また、Pravourmiyskoe鉱床に錫精鉱年産能力約3,000 tの採鉱選鉱コンビナートを新設する予定であり、現在設計が行われている。当該事業は、メドヴェージェフ首相が承認した極東連邦管区優先投資プロジェクトのリストにも含まれている。 Olovyannaya Rudnaya Kompaniya社(ソ連時代のSolnechny採鉱選鉱コンビナート)は、ソーネチヌィ地区にFestivalnoe及びPerevalnoe鉱床を有している。2013年に選鉱プラントの改修を行い、2014年にFestivalnoe鉱床での採掘開始と錫精鉱549 tの生産を予定している。 |