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報告書&レポート

2008年7月17日 北京事務所  土屋 春明報告
2008年51号

中国再生金属産業の現状


 中国政府は、「第11次5か年計画(2006~2010年)」で、資源節約を基本国策とし、循環型経済を発展させ、生態環境を保護し、資源節約型かつ環境調和型社会の構築を加速することを明確に打ち出した。再生金属産業は、循環型経済構築のためにも重要な分野になっている。本稿では、最近、中国有色金属工業協会再生金属分会が取りまとめた2007年の中国再生金属産業界の現状について紹介する。

1. 2007年の中国再生金属産業の概況
1.1 再生金属総生産量が高度成長を維持

 2007年の中国の再生金属総生産量は530万t、前年比17%増、10種の非鉄金属総生産量に占める割合は22.46%であった。その内訳は再生銅200万t、再生アルミ275万t、再生鉛45万t、再生亜鉛9.7万tで、それぞれ前年比19%増、17%増、15.4%増、11.8%減であった。2002年以降、再生金属総生産量の年平均伸び率は17.3%になっている。表1に中国の再生金属の生産量の推移を示す。

表1. 中国の再生金属生産量 (単位:万t)
出典:中国有色金属工業協会再生金属分会(CMRA)
再生銅 再生アルミ 再生鉛 再生亜鉛 総生産量
2002 88 130 17 4 239
2003 93 145 20 5 263
2004 116 166 24 8 314
2005 142 194 28 8.5 373
2006 168 235 39 11 453
2007 200 275 45 9.7 530


図1. 中国の再生金属生産量の推移


図2. 中国の再生金属生産量伸び率の推移(2002年=1)

1.2 金属スクラップの輸入が大幅増、国内の回収は安定的に上昇
 2007年に中国は合計120以上の国と地域から金属スクラップ(現物)771.75万tを輸入したが、これは前年比13.8%の増加であった。その内訳は銅含有スクラップ558.48万t(前年比12.98%増)、アルミ含有スクラップ209.05万t(前年比18.37%増)、亜鉛含有スクラップ4.22万t(前年比41.79%減)であった。表2に中国の金属スクラップ輸入量の推移を示す。

表2. 中国の金属スクラップ輸入量 (単位:現物量、万t)
出典:中国海関
2002 2003 2004 2005 2006 2007
銅含有スクラップ 308 316 396 482 494 558
アルミ含有スクラップ 45 6 120 168 177 209
亜鉛含有スクラップ 5.1 6.7 7.0 7.6 7.2 4.2


図3. 中国の金属スクラップ輸入量の推移

 2007年の省・市別金属スクラップ輸入量上位3位は、広東省314.51万t、浙江省305.65万t、天津市89.64万tであり、この3省・市だけで総量の91.97%を占める。


図4. 中国の省・市別金属スクラップ輸入量 (2007年:図中の数値単位は万t)

 なお、中国の金属スクラップ輸入相手国には顕著な集積度が見られる。銅含有スクラップの対中輸出の上位3か国は、日本149.48万t、米国95.77万t、スペイン61.77万tであり(図5参照)、アルミ含有スクラップの対中輸出上位3か国は、スペイン45.91万t、米国38.09万t、香港24.74万tとなっている(図6参照)。

(※ 国名,輸出量(万t),割合(%)) (※ 国名,輸出量(万t),割合(%))
図5. 中国向け銅スクラップ輸出国 図6. 中国向けアルミスクラップ輸出国

 国内の再生資源回収取引市場は2007年に一層発展し、金属スクラップの回収は安定的に増加した。通年で合計228万t(金属量)の金属スクラップを回収し、前年比10.1%増であった。その内訳は銅70万t、アルミ106万t、鉛45万t、亜鉛6.5万tとなっている。

1.3 技術装備と資源の総合利用水準が引続き向上
 2007年は技術導入や自主革新、新規プロジェクトが推進され、中国の再生金属産業の技術装備と資源の総合利用水準がかなり向上した。主に次の3つの分野が顕著であった。

(1)純銅スクラップの直接利用が飛躍的な発展を見せた。江集団州再生銅プロジェクトが着工したが、これによりスペインLa Farga Lacambras S.A社とイタリアContinuus-properzi S.P.A社が共同開発した乾式高導電性銅精製技術(FRHC)が中国に根を降ろすことになる。同プロジェクトは92%以上の銅を含有する純銅スクラップを原料とし、連鋳-圧延により低酸素光沢銅ロッドを直接生産し、製品品質はASTM標準の高導電銅基準を完全に満たし、電解銅を使って生産した銅ロッドとほぼ同じである。同プロジェクトは純銅スクラップの直接利用の水準を高め、銅ロッド市場に「黒ロッド(二級品)」が氾濫している状況を改善する上で重要な役割を果たすことが期待されている。

(2)省エネ・排出削減と資源総合利用の水準がさらに向上した。7月10日に東営方園有色金属有限公司が蒸気発生器伝熱管の応用に成功し、余熱の回収利用が可能になった。1時間当り2~2.5tの蒸気を生産し、年間標準炭換算で2,160tが節約でき、同社は省エネ・排出削減と生産コスト削減面で新たな進展を遂げた。目下、一定規模以上の再生アルミメーカーは、ほぼ各社排ガスの余熱を利用して廃アルミの予熱を行っている。主な再生金属メーカーの水の循環利用率は基本的に95~97%以上に達している。

(3)環境対策が引続き改善された。2007年以降、安徽華?鉛業集団と安陽豫北金鉛を代表とする再生鉛メーカーが自前の技術革新と新たな技術導入を通じて技術装備の水準を大幅に引上げたほか、環境対策で大きな改善が見られた。特に再生鉛生産における機械化・自動化水準が向上したことで、現場の作業員と鉛との直接接触が減少し、人体への危害が低減した。
 また、技術装備水準が向上したことで、再生金属の省エネ・環境対策での効果・コスト削減が一層顕著になったほか、製品の品質が一段と向上した。

1.4 顕著な省エネ・排出削減効果
 再生金属の生産においては採鉱・選鉱・製錬等の段階がないので、エネルギー消費と汚染物質の排出を大幅に減らすことができる。再生銅・アルミ・鉛・亜鉛の総合エネルギー消費はそれぞれ一次地金のわずか18%、4.5%、27%、38%である。2007年の中国の再生金属産業は、一次地金の生産と比べ、標準炭換算で3007万tと工業用水26.6億tを節約し、固形廃棄物排出量を14億t、SO2の排出を48.4万t減少させた。
 再生金属産業が高度成長を続けることで、鉱産資源の需給逼迫局面が効果的に緩和されるだけでなく、中国の非鉄金属工業の省エネ・排出削減と循環型経済の構築を大きく推進することにもなる。

1.5 輸入再生資源加工団地と国内の再生資源回収取引市場が新たな発展を遂げ
 輸入再生資源加工団地と国内の再生資源回収取引市場の発展は主に次の三分野に見られた:

(1)寧波・台州・天津等の第一次循環型経済モデルに指定された加工団地が規範化され、関連の監督管理やサービスが改善された。金属スクラップ処理の規模が拡大し、処理量は中国の金属スクラップ輸入総量の50%近くを占めるまでになっている。天津子牙加工団地は国の第二次循環型経済モデルに指定されている。

(2)烟台・文安・梧州・肇慶・江門等の新規に許可された第二次循環型経済モデルに指定された加工団地の建設が順調に進み、インフラと環境保護関連施設がほぼ完成し、企業が続々と入居している。烟台再生金属加工団地の入居企業は33社、文安東部再生資源環境保護加工団地の入居企業は17社、肇慶亜洲金属資源再生加工団地の入居企業は合計17社となっている。

(3)その他の再生金属加工団地が急成長を遂げている。2007年、国家環境保護総局は張家港に全国初の輸入廃車の圧縮・解体・加工モデル団地を建設することを許可したが、これは国が原料として使用可能なスクラップ輸入政策が更に拡大されたことの現れである。江西鷹潭銅産業循環基地解体・加工団地は9月15日に着工し、国内初の内陸部における再生金属専門団地となった。また、河南省大周鎮再生金属回収加工団地、遼寧省瀋陽市再生資源産業団地、江蘇省呉江市再生資源回収利用有限公司、安徽省界首市田営循環経済工業団地、湖南省永興県が国の第二次循環型経済モデルに指定された。

 輸入再生資源加工団地と国内の再生資源回収取引市場が発展したことで、再生金属産業の社会的イメージが大きく改善された。また、金属スクラップの回収利用率、産業集積度、環境保護の水準が向上したほか、政府部門の監督管理が容易になり、市場の秩序がより規範化された。

1.6 生産能力が急増し、産業集積度が大幅に向上
 現在、中国の再生金属産業は産業がグレードアップするための重要な時期を迎えている。再生金属メーカーの多くが企業自身の発展戦略の実行と、厳しさを増すマクロ調整政策に対応するため、ここ数年技術改良に力を入れ、生産規模を拡大している。また、多くの非鉄金属企業も原料供給がますます逼迫していることから、次々に金属スクラップ利用量を拡大している。再生金属産業の急成長は、産業集積度の大幅な向上を促進している。表3に2007年現在の建設、稼動中の再生金属事業を示す。

表3. 建設・稼動中の再生金属事業一覧表(2007年現在)
出典:中国有色金属工業協会再生金属分会(CMRA)
プロジェクト名/機関名 生産能力(万t) 備考
再生銅プロジェクト
江銅長盈(清遠)銅業有限公司 10.0 稼動
寧波世茂銅業10万t電解・銅加工プロジェクト 10.0 稼動
寧波金田8万t電解銅プロジェクト 8.0 稼動
銅陵有色7.5万t再生黄銅棒プロジェクト 7.5 テスト
江西集団州再生銅プロジェクト 30.0 建設中
清遠市雲銅有色金属有限公司 20.0 建設中
雲銅保定20万t電解銅プロジェクト 20.0 建設中
天津大無縫電解銅プロジェクト 10.0 建設中
浙江海亮集団有限公司 18.0 建設中
山東金昇有色(非鉄)集団有限公司 20.0 FS中
天津大通銅業有限公司 20.0 FS中
天津大無縫紫雑銅直接利用プロジェクト 12.0 FS中
再生銅小計 185.5  
再生アルミプロジェクト
青島再生アルミプロジェクト 12.0 稼動
南海合金有限公司再生アルミプロジェクト 11.0 建設中
陽10万t再生アルミ合金プロジェクト 10.0 建設中
四川益徳10万t再生アルミプロジェクト 10.0 建設中
広鋼集団9万t再生アルミプロジェクト 9.0 建設中
山西陽泉5万t再生アルミプロジェクト 5.0 建設中
再生アルミ小計 57.0  
再生鉛・亜鉛プロジェクト
安陽市豫北金鉛有限責任公司 10.0 稼動
愛励美亜鉛金属(常熟)有限公司 3.4 稼動
保定昌亜鉛業有限公司 2.6 稼動
広鋼集団6万t再生亜鉛プロジェクト 6.0 建設中
再生鉛・亜鉛小計 22.0  

1.7 産業発展のための環境整備
 2007年は「第11次5か年計画」の2年目に当り、中国政府は循環型経済発展の実施及び指導業務を更に強化した。国務院に省エネ排出削減業務指導グループを設け、循環型経済評価指標査定システムを確立し、省エネ・排出削減のモニタリング及び査定の実施計画と方法を発表した。
 また、産業政策としては、「鉛/亜鉛業界参入条件」、「廃棄物原料輸入の国内受取人に対する登録実施の公告」、「再生資源回収管理弁法」、「障害者の就業促進の税収優遇政策に関する通知」、「アルミ業界参入条件」等が次々に公布された。
 特に共産党第17回全国代表大会では、胡錦涛総書記が資源と環境問題を中国が直面している最重要課題として取り上げ、生態文明建設という目標を提起し、循環型経済の構築のための新たな目標とした。これは中国の再生金属産業の発展に新たなチャンスをもたらすことになった。
 産業発展のための環境整備により市場秩序が一層規範化され、産業構造のグレードアップが可能になり、政府の監督管理が容易になり、中国の再生金属産業の発展を盲目的かつ自然発生的な発展から徐々に政府指導下の規範的な発展に転換しつつある。

1.8 国際交流と協力を強化
 2007年4月に中国有色金属工業協会再生金属分会が組織した視察団一行40余人が訪米し、米国廃棄物回収工業協会(ISRI)の年会に参加した。また中国再生金属産業専門推進会を開催して、中国の再生金属産業の現状と政策法規、発展傾向、市場の将来性などにつき海外の同業者に向けて詳細な紹介を行った。
 また11月には「第7回再生金属国際フォーラム」が広州で成功裏に開催された。国務院元副総理の姜 春雲、国家発展改革委員会副主任解 振華、中国有色金属工業協会会長康 義がフォーラムに挨拶や祝電を送って祝意を表した。世界の37の国と地域からの1,309人が同フォーラムに参加し、そのうち海外からの代表は328人を数えた。今や「再生金属国際フォーラム」は世界の再生資源分野における国際リサイクル会議と米国廃棄物回収工業協会(ISRI)年会に次ぐ規模の重要な会議となっている。
 2007年は中国の再生金属産業が大きな発展を遂げた1年であった。産業規模が拡大を続け、発展環境も徐々に整備された。企業構造も大幅に改善され、市場秩序が規範化されたことで、市場環境もますます公平になっている。再生金属産業が急成長を続けることで、中国が直面している原料供給及び環境面での障害が徐々に緩和されている。再生金属産業は循環型経済構築における重要分野として、また非鉄金属工業の省エネ・排出削減の根本的な手段として、国と社会から期待されている。

2.中国の再生金属産業が直面している課題
中国の再生金属産業は依然として成長・発展の段階にあるため、高度成長を遂げながらも、いくつかの課題にも直面している。主に課題としては以下の三つがある。

2.1 原料の伸び率が生産能力の伸びに追いつかない
 国内消費分野における有色金属製品がまだ回収のピークを迎えていないことから、国内の回収可能金属スクラップ量が短期間のうちに増大するという状況ではなく、金属スクラップ国内市場の成長は主に輸入に頼ることになる。2007年の金属スクラップの現物輸入量は771.75万tで前年比13.8%増であったが、急成長を続ける再生金属の生産能力に比べ原料の増加が追いつかない状況にある。特に表3で列記されているプロジェクトが相次いで稼動すれば、国内市場の金属スクラップ供給がさらに逼迫するのは必至であり、国の関連部門に対し次のように提案される:
[1]金属スクラップの輸入を更に緩和する。特に重点企業の査定輸入量を増やす。

[2]「第7類廃棄物輸入定点加工利用企業」の総量規制規定を調整し、第7類廃棄物輸入企業数を増やす。

[3]廃車・廃棄家電等の利用価値が高く、現在、中国では輸入が禁止されている廃棄物の一部については、モデルケースとして輸入を徐々に開放し、中国の省エネ・排出削減と循環型経済構築を原料面で保障する。

2.2 金属スクラップ輸入の一元的な監督管理基準の設定と公平な競争と安定成長
 金属スクラップ資源は広範で成分も複雑なため、輸入時の監督管理の難易度が高い。2003年、海関(税関)総署は「一部金属スクラップ分類目録及び税関申告方法の改正表」を制定し、金属スクラップ輸入の監督管理と取り調べを強化した。海関(税関)総署は、金属スクラップ輸入の秩序を効果的に規範化し、業界の健全な発展に努めているが、目下の金属スクラップ輸入には早急に規範化されるべき以下のような問題がある。

(1)各税関区の輸入価格のリスク・パラメータが統一されておらず、企業が金属スクラップ輸入時に負担する税負担が地区によって違う。企業を取り巻く市場環境が不平等で、業界の公平な競争と安定的発展に影響を与えている。

(2)金属スクラップの分類が細か過ぎ、各港の検査場所、設備、基準が統一されていないため、各港の通関手続きの際の検査が異なる。また、一部の港では通関に時間を要し、貨物が停滞する状況が恒常化している。

(3)一部地区では少数の通関業者による違法行為が、金属スクラップ輸入の正常な秩序を甚だしく乱し、業界の公平な競争に影響を与えている。また、金属スクラップ輸入取調べで対象になるのは通関業者ではなく金属スクラップ利用企業である場合が多く、通関業者の違法行為が再生金属業界のイメージと利益を甚だしく損なっている。

従って、金属スクラップ輸入の通関の秩序を規範化し、公平かつ健全な市場環境を創出するには以下の改善が必要である。

[1]全国統一の輸入価格のリスク・パラメータを定め、企業の公平な競争と業界の安定的な発展のために健全な市場環境を創出する。

[2]全国統一の税関港基準を制定し、各港の金属スクラップ輸入通関の検査場所、設備、基準を統一する。税関港基準に合致している港湾でのみ金属スクラップを輸入できるようにする。

[3]代理企業の登録報告制度や通関業者の保証金制度を確立して、通関業者の金属スクラップ代理輸入の参入ハードルを引上げ、通関業者の経営行為を規範化する。

[4]国のモデル企業リストに再生金属企業を増やし、モデル企業の牽引機能を十分に発揮させ、多くの企業が自主的に金属スクラップ輸入の規範化に努めるよう環境作りを行う。

2.3 産業発展のマクロ環境は好転したが具体的な関連政策が依然未整備
 省エネ・排出削減と循環型経済が構築されるに連れ、特に第17回全国代表大会で循環型経済の新たな目標と要求が提起されて以降、循環型経済を構築する上での重要分野としての再生金属産業が社会全体から広く注目され、十分認知されるようになり、産業発展のためのマクロ環境が好転している。
 しかしながら、具体的な関連政策と措置が未整備で、業界の発展を支援・奨励するための具体策に欠け、政策によっては業界の発展をある意味制約しているようなケースもある。
以上から、次のような事項が今後重要となる:

[1]「回収企業参入制度」、「廃棄物回収の付加価値政策」等の政策法規を早急に制定し、業界の公平かつ健全な発展を促進する。

[2]業界の発展を阻害しているコア技術と設備の研究開発と導入については、政策・資金・税収面での支援を行う。

[3]循環型経済のモデル企業に関する政策を速やかに徹底させ、モデルとしての牽引機能を十分に発揮させ、産業のグレードアップを促進する。

3. おわりに
 中国政府は、「第11次5か年計画」に基づき、循環型経済・社会の構築を目指し、再生金属産業の発展成長を促進させている。国家発展改革委員会が発表した「第11次5か年計画」期の資源の総合利用に関するガイダンスでは、再生資源回収システムのモデルケースの増加、規範化・整備された再生資源回収ネットワークの構築、再生資源集散加工基地の充実を重点政策としている。具体的施策としては、年間生産能力30万t以上の再生銅・再生アルミ・再生鉛のモデル企業を育成するとしている。その結果、2007年の銅地金生産量においては、再生銅を主要事業とする東営方円有色金属、寧波金田銅業、烟台有色金属などの銅生産量10万tを超える企業が育成されている。
 鉱物資源が高騰している現在、国内からの原料供給だけでは、対応できない中国政府は海外鉱物資源の開発と同時に、再生資源のリサイクル事業を更に推進するものと予想され、スクラップ価格の高騰などが懸念され、今後の中国再生金属産業の動向を注視していく必要がある。

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