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報告書&レポート

2009年7月30日 企画調査部  企画課長 酒田 剛資源探査部 探査第2課長 久保田 博志
2009年37号

ザンビア共和国鉱業投資セミナーを開催-JOGMEC、同国と鉱物資源分野での協力に係る覚書(MOU)を締結-

 JOGMECは7月22日、ザンビア共和国から招聘(7/20~25)したMaxwell Mwale(マックスウェル・ムワレ)鉱山・鉱物開発大臣による講演「ザンビア共和国の鉱物部門における投資機会」及び同国との鉱物資源分野での協力に係る覚書(MOU)署名式、からなる鉱業投資セミナーを開催した。セミナーには、商社、金融・証券、鉱業関係コンサルタント、鉱山会社、政府関係機関等の業種から70名を超える参加者があり、レセプションも大変盛況であった。また、同大臣は、セミナー前後の日程を利用した民間企業との面談や、政府関係機関、外務省及び経済産業省の表敬を通じ、同国の鉱物資源開発への投資を呼びかけると共に、最近の同国の鉱業政策、鉱物資源探査・開発の動向等に関する意見交換を行った。本稿では、その概要を報告する。

1. プログラム〔2009年7月22日(水)〕
<第1部>
16:00~18:00 講演会(場所:ホテル・ニューオータニ、ガーデンコート5階シリウスの間)
 ○挨拶:JOGMEC理事 森脇 久光
 ○講演:『ザンビア共和国の鉱物部門における投資機会』
       ザンビア共和国 鉱山・鉱物開発省 Maxwell Mwale大臣
 ○署名式:『ザンビア共和国とJOGMECとの鉱物資源分野での協力に係る覚書(MOU)』
       JOGMEC理事長 河野 博文    鉱山・鉱物開発省 Maxwell Mwale大臣

<第2部>
18:30~20:00 レセプション(場所:同上、ガーデンコート5階アリエスの間)
 ○挨拶:JOGMEC理事長 河野 博文
 ○挨拶:ザンビア共和国 鉱山・鉱物開発省 Maxwell Mwale大臣
 ○乾杯:資源エネルギー庁 鉱物資源課 安永 裕幸 課長

2. 講演:『ザンビア共和国の鉱物部門における投資機会』
 Mwale大臣は、その講演の中で、ザンビア共和国の鉱業に関し次の事項をアピールし、日本側に対して、これまでの鉱産物(コバルト・銅)の輸入に加え、鉱物資源開発の分野への投資に対する期待を強く表明された。

  • [1]政治的安定
  • [2]鉱物探査・鉱業生産に不可欠な投資環境が整備されている
  • [3]調査解析が不十分な地域が残されていること等から、鉱物資源開発の投資対象として高いポテンシャルを有していること

 ザンビア共和国は、昨年、新鉱業法を制定(2009年4月施行)し、鉱業投資を促進させるために、探鉱権の取得手続きや有効期間の明確化、少数企業による独占を防ぐための鉱区面積の制限等がなされている。

Mwalle鉱山・鉱物開発大臣による講演 Mwalle鉱山・鉱物開発大臣による講演
Mwalle鉱山・鉱物開発大臣による講演

講演資料の一部 講演資料の一部
講演資料の一部


 なお、講演資料は、JOGMECホームページ“Virtual金属資源情報センター”の『セミナー・講演会』のサイトでの閲覧とダウンロードが可能であるので参照されたい。

3. MOU署名式
 『ザンビア共和国とJOGMECとの鉱物資源分野での協力に係る覚書(MOU)』は、ザンビア共和国鉱山・鉱物開発省及び商業産業貿易省とJOGMECの三者による、以下を骨子とする包括的な内容からなる。

  • [1] JOGMECがザンビア国内外の探査企業と実施する共同探査事業へのザンビア側の支援
  • [2] JOGMEC地質リモートセンシング・センター(ボツワナ)におけるJOGMECとザンビア地質専門家によるザンビアの鉱物資源ポテンシャル評価のための共同解析の実施

河野JOGMEC理事長とMwalle鉱山・鉱物開発大臣によるMOU署名 河野JOGMEC理事長とMwalle鉱山・鉱物開発大臣によるMOU署名
河野JOGMEC理事長とMwalle鉱山・鉱物開発大臣によるMOU署名

4. 本セミナーの意義
 今回のJOGMECによるザンビア共和国鉱山・鉱物開発省Maxwell Mwale大臣の招聘は、資源国と我が国との関係強化・人脈形成を図ることを目的としてJOGMECが実施している有力者招聘事業の一環として行われたものである。
 
 資源国ザンビアの鉱業政策を管轄する鉱山・鉱物開発相を招聘して行われた本セミナーは、当初、今年4月に企画・準備されたものであるが、先方の事情により延期となり、今回、ようやく実現に至り、成功裡に招聘を進めることができた。これは、ザンビア政府及び在京ザンビア大使館、日本側は在ザンビア日本国大使館、外務省、経済産業省及び関係企業各社によるご理解とご協力の賜物であり、厚く御礼申し上げます。

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