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- 鉱種:
- 金 銅 ベースメタル
中国有色鉱業建設集団、北朝鮮金剛総公司と金・銅・モリブデン鉱山開発へ
国有資産監督管理委員会によると、中国有色鉱業建設集団(有色集団)は4月13日に吉林昊融有色金属集団有限公司(昊融集団)と北朝鮮の金剛総公司との間で、北朝鮮の金属鉱山開発に協力する内容の協定を締結したと報じた。北京市で行われた式典には、有色集団の羅涛・総経理、昊融集団の徐広平・董事長、北朝鮮・駐中国大使館の幹部らが出席した。2006年3月に訪中した金正日総書記と胡錦涛国家主席は両国の経済協力を強化することで一致したとしていることから、この協定締結はそれを具現化した第1号のプロジェクトとなる。協定によると、有色集団は金剛総公司と合弁会社を設立し、金、銅、モリブデンなどの鉱山開発に当たる。また有色集団と昊融集団は北朝鮮での金鉱開発で協力する。
中国と北朝鮮の間では、2005年10月に中国国有鉱物資源貿易会社である中国五鉱集団公司が北朝鮮貿易省との間で、石炭生産を行う合弁会社を設立することを盛り込んだ協定を締結しており、中朝間では鉱物資源、エネルギー資源の両面で緊密な関係を構築しつつある。
なお、有色集団は中国で最初に海外進出を実現し、ザンビアのチャンビシ銅鉱山開発を手がけている実績を持つ。また、有色集団はアフリカ、アジアを中心に海外で数多くの非鉄金属資源の探査・開発事業を実施している国有企業である。
中国政府は今回の協力協定締結により、有色集団が持つ海外での資源開発経験を昊融集団に供与することになる。これを機に有色集団が多くの中国企業の海外進出を支援することになれば、国内の非鉄金属企業の国際化の進展に寄与するものとして期待している。また、中国政府は、北朝鮮の金鋼総公司にとっても有色集団の優れた技術、管理システム、資金力、人材の優位性という支援を受け、北朝鮮国内の非鉄金属資源開発に寄与すると共に、非鉄金属資源開発に弾みがつき、地元経済及び社会発展を進展させるものとして期待している。
