ニュース・フラッシュ
2008年12月12日
ロンドン
及川 洋
カザフスタン:新税制に大統領が署名、2009年1月から適用へ
12月10日、カザフスタンのナザルバエフ大統領は、資源開発にかかる新税制を含むカザフスタンの税法改正案に署名し、新税法は2009年1月1日から施行されることになった。
今回の改正案は、2008年8月に草案が国会に提出されて以降、下院・上院での審議及び修正を経て、11月26日に議会承認、その後、大統領の署名を待っていたもの。
今回の改正においては、資源開発分野には新たに鉱物採掘税(Mineral extraction tax)が導入される。これは、採掘コストと市場価格をベースとした生産額に基づき算定され、税率は、銅7%、亜鉛8%、鉛8.25%、白金及びパラジウム16.2%、クロム16.8%、ウラン22または23%と報道されている。
他方、併せて法人税減税(2011年まで現行30%を15%に軽減)や、その他関連制度の改正による手続の簡素化等も行われている。
カザフスタンの有力資源企業であるENRC(Eurasian Natural Resources Corporation)社は、「2008年の資源価格を前提とすれば、実効税率は約2~3%の上昇となったであろうが、現下の価格低下状況においては、年間約100百万US$の法人税減税となり、かつ、このような資源価格が続く限り、実効税率も概ね一定した状態が続くことになるとして、今回改正を歓迎するコメントを出している。
