ニュース・フラッシュ
2010年8月25日
ロンドン
フレンチ香織
カザフスタン:Uranium One、2010年のウラン増産を予想
カザフスタンを中心にウラン生産を行うUranium One社(本社:Toronto、以下U1、TSX & JSE上場)は8月9日、2010年の同社によるウラン生産量予測を6.8百万lbから7.0百万lb(3,176t相当)に更新した。これは、前年実績比約2倍。同社が参画するSouth Inkaiウラン鉱山の良好な生産によるものである。なお、2010年7月の同社によるプロジェクト講演で、同社はSouth Inkai、Kharasan、Karatau、Akbastau、Zarechnoyeの増産が安定する時期には、18.3~20.3百万lbのウラン生産に達成することを期待していた。
U1は現在、2010年6月にロシアARMZ公社と締結した買収手続きを着々と進めている。本契約によって、ARMZは2010年末迄に610百万US$で、U1株の過半数を買収することを計画。本手続きが完了すれば、U1は、カザフスタンのAkbastauウラン鉱山の権益50%を獲得、Zarechnoyeウラン鉱山の権益49.67%を獲得することとなる。
U1は2009年2月、Japan Uranium Management Inc(JUMI: 東京電力(株)、(株)東芝及び国際協力銀行の3社)と提携関係を結び、JUMIはU1の転換社債(U1株19.95%相当)を引き受けていたが、ARMZ公社によるU1株過半数取得により、U1の経営体制が変更になる見通しを受けたとして、同日本側3社は2010年8月、本転換社債を、元本の101%の価格(271.79百万C$)で、U1社に売り戻す代わりに、2014~2025年の間、ウラン精鉱年間最大2.5百万lb(1,100t相当)の安定的な引取権を確保した。