ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- アルミニウム/ボーキサイト
ロシア:アルミニウム、中国は減産、ロシアは新規プラント建設の可能性
2015年11月21日付け地元報道等によると、Rusal社のムハメドシン副CEOは、「中国は、アルミニウム価格が同国生産者の損益分岐点を下回ったことを受け、アルミニウム分野の政策を見直し、市場安定化に寄与する用意がある」と述べた。
世界市場は中国が輸出したアルミニウムで溢れ、不況となり、価格は2009年の最安値まで落ち込み、世界の多くの工場が減産を余儀なくされた。
輸出のかなりの部分を占めていたのは、関税上の特典をもつ半製品の「偽装品」(僅かに加工した一次合金)であった。これらは当局の監視強化により減少したものの、10月の中国のアルミニウム半製品輸出は年初並みの30万tとなった(2014年12月のピーク時が50万t)。
2015年11月16日、ロシア・中国両政府は、エネルギー分野の協力に関する議定書に調印した。同議定書には、非効率的なエネルギー資源利用回避に向け、両国アルミニウム産業による需要に基づくアルミニウム生産最適化の提言が含まれている。
ロシアは、対中国製品輸出向け新規生産施設について、アジア諸国で建設するより環境面で安全かつ経済的にも有利なことから自国内での建設を提案する可能性がある。
共同事業計画としては、Rusal社とChalco社による中国企業向け新合金開発に関する協力や、ボーキサイト及びアルミナ生産プロジェクトがある。
