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- 鉱種:
- ルビジウム リチウム
ペルー:地質鉱業冶金研究所、Cusco州やPuno州で中・高程度のリチウムのポテンシャルエリアを特定
2020年10月8日付け地元業界紙によると、地質鉱業冶金研究所(INGEMMET)は、ペルー全土におけるリチウムのポテンシャル評価プロジェクトを実施した結果、Cusco州やPuno州で中~非常に高いレベルのポテンシャルが確認されたと発表した。
INGEMMETによれば、地質、地化学、鉱物学、記載岩石学の様々な指標や、リチウム鉱床の特定に係るダイアグラムに基づいて各エリアを分類した結果、特にPuno州やCusco州を中心とするペルー南部のポテンシャルが高く、火山岩で品位:Li 100~3,070ppm、変成岩で102~1,096ppmが確認された。
具体的には、南部各州(Ica、Huancavelica、Ayacucho、Arequipa、Cusco、Puno、Moquegua、Tacna州)で採取されたサンプル328点(うち岩石316点、堆積物3点、水9点)の地化学分析の結果、Cusco州のサンプル1点から品位:Li 1,096m、Puno州のサンプル2点から2,815ppmおよび3,070ppmが検出された。
他方、中・北部(Junín、Pasco、Huánuco、Lima、Ancash、La Libertad、Lambayeque、Piura、Tumbes州)で採取されたサンプル174点(うち岩石163点、堆積物9点、蒸発岩2点)については、4点で品位:Li 98~140ppm、7点でリチウムの存在の手がかりとなる品位:Rb 200~310ppmが検出され、北部(Tumbes、Piura、Ancash、Cajamarca州)は低~非常に低いレベルのポテンシャルと報告した。
ペルーでは未だリチウムは採掘されていないものの、INGEMMETはこれらの調査を通じて、今後世界的な需要増加が見込まれるリチウム開発を推進したい考えである。
なお、本調査の結果は、INGEMMETの地質情報システム(GEOCATIMIN※)でレイヤー「産業用鉱物」(Capa“Roca Mineral Industrial”)の「リチウム」(“Litio”)を選択し参照できる。
(※)https://geocatmin.ingemmet.gob.pe/geocatmin/