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ニュース・フラッシュ

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2023年5月9日 ロンドン 遊佐茂雄

その他:ILZSGの鉛需給予測、2023年は20千tの供給不足

 2023年4月26日、国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)がポルトガルLisbonで開催され、鉛の2022年需給実績及び2023年需給予測について協議が行われた。その結果、鉛の需給バランスについて、2023年は20千tの供給不足と予測した。
 供給面では、2023年の鉛鉱石生産量を対前年比2.8%増の4.56百万tと予測した。主に豪Galena Mining社のAbra鉱山において95千t/年の生産が開始したことに加え、中国、インド、カザフスタン及びメキシコにおいても増加が見込まれる。
 2023年の鉛地金生産量は、対前年比2.8%増の12.51百万tと予測した。主にTrafigura社のStolberg製錬所が2021年の洪水被害による閉鎖から再開したことによるものである。このほか、豪州、インド、カザフスタン、韓国、メキシコ、台湾及びUAEにおいても新規生産開始により増加が見込まれる。一方で、ブルガリア及びイタリアでは減少が見込まれる。
 需要面では、2023年の鉛地金消費量を対前年比1.7%増の12.53百万tと予測した。欧州ではイタリアの需要の大幅減少が見込まれるものの0.4%増、中国でも0.7%増の見込みであるほか、インド、日本、韓国、メキシコ及び米国でも増加が見込まれる。

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