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- 鉱種:
- リチウム
ボリビア:地域住民がリチウム公社(YLB)の水使用に抗議し鉄道を封鎖、やがて両者は協議し和解
2024年4月9日付け現地報道によると、同月4日、Potosí県Colcha K市にあるRío Grandeコミュニティの住民は、ボリビアリチウム公社(YLB)が無差別に水を使用しているにもかかわらず、地域への協議(consulta social)を行っていないと主張して、Uyuni塩湖南部のYLBコンビナートへの給水井戸を占拠した。これに対してYLBは、2023年から本件について協議を行っていると説明して新たな対話を呼び掛けたものの、紛争は激化し、翌5日、同地域の住民はOruro県とPotosí県を結ぶ鉄道を封鎖した。その結果、Minera San Cristóbal社の鉱物輸送に影響が生じている。
12日のYLBの発表によると、記者会見においてYLBのCalderón総裁は地元住民の圧力について遺憾の意を表し、リチウム産業の発展だけではなく国のイメージにも損害を与えていると述べた。また、YLBコンビナートの影響範囲内における、水・大気・生態系のモニタリングと、水の消費量が基準を下回ることを示す水文地質学的調査を含む、策定中の環境計画について報告した。
14日のYLBの発表によると、現地でCalderón総裁らはRío Grandeコミュニティの住民と20時間以上の協議を行い、13日早朝に和解に至った。合意文書には、Río Grandeコミュニティはリチウム生産チェーン全体の活動に貢献し、YLBとの良好な関係を維持すること、またYLBは、蒸発資源産業化のため合理的かつ持続可能な方法で水を使用するよう努めること、地域の水委員会と連携して定期的に水質分析をすることなどが規定された。
