ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- 銅 コバルト
DRコンゴ:Tenke Fungurume銅・コバルト鉱山を巡る係争が解決の方向に進展
2022年3月30日付けメディアによると、中China Molybdenum(CMOC)社がDRコンゴにて操業するTenke Fungurume銅・コバルト鉱山の係争について、DRコンゴ政府は司法手続きを中止している。2022年2月末に、DRコンゴのLubumbashi商業裁判所は同鉱山について、国有鉱山会社Gecamines(同鉱山の20%シェアを所有)から臨時の管理者を任命し、CMOCから操業権を剥奪した(2022年3月3日付 ニュース・フラッシュ:裁判所命令にて、Tenke Fungurume銅・コバルト鉱山の臨時管理者が任命される参照)。本件は2021年8月にDRコンゴ政府が同鉱山の埋蔵量・資源量を再評価する委員会を設置したことに端を発しており、Gecamines側によると十分な技術情報へのアクセスがなされておらず、CMOC社とGecaminesとの間で、埋蔵量・資源量及びそれを元に計算されるロイヤルティについて見解の相違が顕在化していた。DRコンゴ政府の報道官は「両者が合意に至るためにロードマップとタイムラインを設定した。両当事者の交流と調和のある平和的な環境の回復が見られる。」とした。CMOC社は「交渉に大きな進展があった。」と述べている。また、「追加のロイヤルティ支払いに関する政府との係争を解決すべく、独立した第三者機関の関与を支持する。」とした。
2021年の同鉱山の生産量は銅量209千t/年、コバルト量18.5千tであり、2022年にはそれぞれ267千t/年、20.5千t/年を生産する予定である。また、2.51bUS$を投資して銅とコバルト生産量を倍増する計画を進めており、2023年には拡張を完了する予定である。
