加：連邦政府、米インフレ削減法に匹敵する最大13bC$の補助金を独VW社EVバッテリー生産工場に拠出、生産を支援

　2023年4月21日付けのプレスリリースによると、加連邦政府は、独Volkswagen（VW）社とそのバッテリー生産企業PowerCo社がON州St. Thomasで建設を進める、電気自動車（EV）用バッテリーセル・ギガファクトリーの生産を支援するため、8～13.2bC$の補助金を拠出する。この補助金額は、米インフレ抑制法（the Inflation Reduction Act、IRA）の先進製造業生産に対するクレジット（Advanced Manufacturing Production Credit）で定められた35US$/kWhに相当し、米国と同様、生産・販売された分のみが支援対象となる。クレジットは2030年から毎年25％ずつ段階的に削減され、2032年以降は消失する。また米国の先進製造業生産に対するクレジットが変更された場合、それに対応する。
　またON州政府は、VW社に対して500mC$の直接的な財政支援を行う。さらにSt. Thomas及びその周辺地域の道路や鉄道、水道設備や電気などのインフラ設備を整備するため、数億US$を拠出する。
　この施設は、VW社が欧州域外で展開する初のバッテリーセルのギガファクトリーで、建設コストは7bC$、生産能力は最大90GWh/年と見込まれている。2024年建設に着工し、2027年から生産を開始する予定である。最大3千名の直接雇用と、30千名の非直接雇用の創出が見込まれる。また2022年8月に加連邦政府とVW社は、EVバッテリーのサプライチェーンの協力関係に関するMOUを締結している（2022年8月25日付 ニュース・フラッシュ：連邦イノベーション・科学・産業省は独Volkswagen社及び独Mercedes-Benz社と個別にMOUを締結参照）